2022/04/13 『ウルトラマンZ』を観ました。(11話〜15話まで)

凡例のようなもの

 以下の感想は放送・YouTube配信当時(2020年6月〜12月)にふせったー(指定した箇所を伏せ字にしてツイート出来るツール。追加で長文も付けることが出来る)を使用してツイートしたものです。省略した句読点の追加や、語句の統一程度の推敲はしましたが、ほぼそのまま掲載しています。

 今回は第11話から第15話までの分を扱いました。

 全体的にネタバレや、感想を読む方が視聴していることを前提とした内容です。まだ未視聴の方は、その点をご留意ください。

『ウルトラマンZ』第11話を観ました。

 ハルキくんの過去が明らかになると共に、地球に生きる生き物・生命として、または人間と生存競争を行う相手としての怪獣の側面について描かれました。

 総集編を経て、今回第11話として再開されました。これからは特空機3号キングジョー・ストレイジカスタムが登場するなど、ストーリーとしても新編に突入することが強調された話だったと思います。

 そのひとつとして、今回はハルキくんの過去について描かれました。ハルキくんは実家が深間市にあること。お父さんは怪獣に襲われた際、多くの方を助けようとしたことにより、既に亡くなっていること。ハルキくんはきっと、そんなお父さんを尊敬しており、お父さんのように怪獣から人々を守る役目に就きたくて、ストレイジに入隊したことが明らかになりました。

 けれども一方で、それらのお父さんの思い出は良いものばかりではなく、お父さんとの最期の記憶はトラウマの原因にすらなっていることも表現されました。逃げ遅れた子供を目撃した際は、お父さんとの別れ際の自分を重ね合わせて見たのが、その最たる例でしょう。ハルキくんとウルトラマンゼットの活躍を10話まで観て来て、ふたりのことはあっけらかんと明るい性格を持っていると感じていますが、そんなハルキくんでも克服出来ない過去があるのは意外でした。

 また、今回はそんなハルキくんの過去に向き合わざるを得ない回でもありました。登場した怪獣レッドキング2頭は実は卵を持ったつがいであり、住処の穴を爆破されたために驚き、防衛本能のままに暴れだしたのでした。ここでもハルキくんは、自分とお父さんをこのレッドキングの親と卵に重ね合わせます。ハルキくんは怪獣とは言え、親の役割を負った存在を殺してしまったのです。

 『ウルトラマンZ』に登場した怪獣は、第1話に登場したゲネガーグや、ギルバリス、ヘビクラ隊長ことジャグラス・ジャグラーやカブラギが変身したものを除き、地球で生まれて活動していたものが殆どです。大きさや体躯の構造が他の生き物と違うとは言え、怪獣も地球に生きる生命には相違ないと思います。生態が謎に包まれている上、大きさが違いすぎて檻に繋げず、人間には制御出来ない能力を持っているがために人間と生存競争をしなければならなくなった、厄介な存在なのだと考えます。

 そんな厄介な存在であるが故に、敵対し、倒さなければならないのだと思います。以前ゴモラが目覚めた際も、一時は無人島に護送する予定だったはずなのに、市街地で目覚めてしまったがために、害獣駆除の感覚で倒されてしまいました。

 でもそれは人間という偏った立場から考えた結果なのだと思います。地球に生きる生命の一種だと考えれば、生存のために必要だからとは言え、相手を無闇に一方的に殺すのは良くないのかも知れません。

 この問題には、『ウルトラ』シリーズの中でも古くから考えられてきました。『ウルトラマン』でも、ハヤタ隊員が今まで倒してきた怪獣達のために懺悔し、せめて怪獣墓場で平穏な時を過ごせるよう祈っていたのは印象的です。

 次回予告を観るに、この問題は次回も引き続き考えられるようですね。ハルキくんやウルトラマンゼットがこの問題にどのような考えを見出すか、見守りたいと思います。

『ウルトラマンZ』第12話を観ました。

 最早居場所を失くしてしまったが故に、人間と敵対せざるを得なくなった存在である怪獣を殺す責任を取ろうとするヨウコさんの悲壮な決意が観れて良かったです。

 一時は前回の状況から回復したように観えたハルキくんの状態は、芳しくないようですね。レッドキングの父を殺してしまったあの時を思い出しては止めを刺すことに躊躇し、自分が行動不能に陥ってしまうことを繰り返してしまっているように観えます。更に今回登場したグルジオライデンの、宇宙人によって改造された生物兵器であろうという推測を聴いて、周囲とは別の意味で倒すことに戸惑いを感じている様子でした。

 この場面で、クリヤマ長官がはっきりと「(グルジオライデンを)殺すんだ!」と指示したのも印象的です。今までの『ウルトラ』シリーズでは、怪獣や宇宙人を「倒す」と表現していることが多かったと思います。しかし今回は、敢えて「殺す」というオブラートに包まない、はっきりとした表現が使われました。

 ここに、生物としての怪獣の息の根を完全に止めるという意図が見て取れます。今まで自分達が生きる必要上駆除する必要があった怪獣の「命を断っている」という事実を考えないために、無感情になって、すべきことを遂行するために、直喩を行わずに「倒す」という隠喩を使ってきたのにも関わらず、です。今まで怪獣を黙々と「殺し」てきたけれども、前回から今回にかけて改めて、怪獣を「殺す」ことについて、ハルキくんと一緒に考えざるを得なくさせているのだと思いました。

 ハルキくんは、ヨウコさんに向かって「怪獣を倒すことで本当に平和になるのか?」と疑問を投げかけました。彼は前回のレッドキングや今回相手にしているグルジオライデンを例に出して、自分達のやっていることの是非を問いかけるのです。それに対し、ヨウコさんは保護してしまったレッドキングの卵が孵化して、食糧を求めて街に来襲したらどうするのかを訊き返しました。ヨウコさんは言います。

ヨウコさん「今この世界に、怪獣の居場所は無い。ーー可哀想だけど。だからこそ、誰かに押し付けちゃいけない。ちゃんと背負いたいんだ。命を奪う責任を」

 このヨウコさんの言葉と、その背に負う責任は重いものがあります。海や山に追い出すどころか、そこにも開発の手を伸ばし、無遠慮に街を拡大拡張する人間。その一員として、目覚めて反抗を行うために襲い来る怪獣から、罪科無き人々を守るために戦い、相手を駆除する責任。それを宇宙からの来訪者であるウルトラマンに一方的に任せておかず、人間自身が背負うために、ヨウコさんは戦う決意をしているのですね。

 ハルキくんがこのような決意をしていないとは言いません。ハルキくんは怪獣から人々の命を守るために自分の命を懸けたお父さんの後を追うようにして、ストレイジに入隊したひとです。ただ個人的な印象として、自分の好きな憧れの職業に就いたとしても、日々の業務をこなしているうちにふと我に返ってしまって、「あれ、何でわたしはこの仕事をしているのだっけ?」と思うことはあると思います。ハルキくんに至っては、前回レッドキングの父親を殺すというトラウマを負っているので、それにも増して酷いショックを受けてしまっているのだと考えます。それこそ、ウルトラマンゼットとの連携が切れて、ゼットがオリジナルの姿に戻ってしまう程に。

 一方のヨウコさんと、彼女の駆るキングジョーストレイジカスタムは凄まじい活躍でしたね。グルジオライデン最後の一射を回避してからの、ペダニウム粒子砲ゼロ距離発射、爆発を経て炎の中から現れた姿は、正にラスボスでした。キングジョーは説明するまでもなく、『ウルトラセブン』ではウルトラセブンのアイスラッガーを跳ね返し、連続パンチにもびくともせず、セブンを一時敗退に追い込む程の強さを持ちます。ウルトラ怪獣最強の一角だと言っても過言ではないと、わたしは強く信じています。ストレイジカスタムはそのキングジョーをバロッサ星人の手から鹵獲して改造したものです。地球人の手に渡ったことで、強さが調整されるかと思いきや、そんなことはありませんでした。炎の中から再出現を果たした時に観た姿には、思わずこう漏らしてしまいました。
 「良かった、キングジョーがこちらの味方で……」

『ウルトラマンZ』第13話を観ました。

 掃除機を構えたハルキくんに勝ったり、光線を撃つ構えを見せたり、様々なポーズを取るカネゴン、可愛かったですね。

 今回はハルキくんとカネゴンの会話を通して今までの振り返りをする総集編のような回でした。わたしはリアルタイムで鑑賞しているのはこれが初めてなので、最近の作品の傾向は知らないのですが、ツイッター上で見る限り、このくらいの回数で総集編をやるのが恒例になっているようですね。

 とは言え、話としての進展が無いわけではなく、最近のハルキくんの悩みや、それを理解出来ないウルトラマンゼットの様子が描かれた他、上にも書いた通りコイン怪獣カネゴンも登場しました。

 ウルトラマンゼットはハルキくんと一体化しており、第2話でハルキくんは「ふたりでひとり」になったと言っていました。けれども意識は自分達で個々に保っているため、相方の心境ははっきりとは分からない状態のようでした。更にウルトラマンと人間という立場の違いがあるため、物事への理解の仕方にも差異があるようです。

 それは「お腹が空いた」状態への理解にも現れていました。人間は野菜や肉、穀物、更にそれらから作られたものを食べ物として摂取しますし、お腹が減れば腸が動いて鳴ったりします。けれどもウルトラマンはディファレーター光線を浴びることが出来れば活動出来ますし、それらは内臓に影響することではないので、お腹が鳴ることも無いのでしょう。ウルトラマンゼットは「何故お腹が空くと鳴るのか」と疑問を抱いていました。

 他の、宇宙から地球上に降り立った先輩達が、それら人間の食事や睡眠などの生理現象に対して、どのような理解をしていたかは、過去作には描かれていないと思います。
 『ウルトラセブン』ではウルトラセブン=モロボシ・ダンが睡眠を摂る描写がありますが、普通に休息を摂っているように観えました。周囲の人間達が食事を摂るのでそうしていたのかも知れないし、睡眠を摂れば身体が休まるのでやっていただけかも知れません。人間に憑依していた『帰ってきたウルトラマン』のウルトラマンジャックや『ウルトラマンA』のウルトラマンエースは、彼らの平時の意思が確認出来ないどころか、話が後半になるにつれて変身者と意識が同化していっている雰囲気すらあります。

 以上のように、ウルトラマン達の人間達への理解の仕方は未だに謎に包まれていると言っても過言では無いと思います。

 けれども、今回カネゴンが出現し、彼がウルトラメダルを飲み込む事故が起こったことによって、今までの活動やウルトラマンに変身することへの思いを語る切っ掛けが出来ました。

 中でも「メダル達はハルキを信用している」というカネゴンの言葉が聴けたのが良かったと思います。メダルには各ウルトラマン達の力が宿っていますが、それによってメダルにもそれぞれのウルトラマンの考え方や思いの残滓が籠もっているのかも知れません。たくさんのウルトラマン達がハルキくんに協力してくれていると思うと、ハルキくんが今悩んでいることも無駄ではないと考えられます。

 ハルキくんがウルトラマンの力を存分に発揮出来るように、メダル達も応援しているでしょう。ゼットくんもハルキくんへの更なる理解を深めようとしてくれているので、これから改めて、一緒に二人三脚でやっていって欲しいですね。

『ウルトラマンZ』第14話を観ました。

 キングジョー・ストレイジカスタムの本格導入とそれに合わせてのセブンガーの退役を告げるハルキくんのモノローグが物寂しかったです。

 ついにセブンガーの退役が告げられました。代わりにキングジョーが本格導入され、5年もの任期を終えてストレイジのマスコット的存在となったセブンガーは博物館に展示されることになりました。

 ネットでざっと調べたところ、自衛隊の艦船の就役期間は約30年、第一線で働けるのは20〜25年程度らしいです。けれどもセブンガーは、導入からキングジョーが導入される現在までの5年もの間、ウインダムが登場するまで独力で怪獣との戦闘や被害現場の復旧に使われて来ました。きっと背中のジェットを生かして日本全国どこでも駆け付ける体制でやっていたことでしょう。そう考えれば、セブンガーへの負荷は艦船以上に重いのかも知れません。

 電源が切られて目の光が絶えたセブンガーは、瞼を閉じて眠っているようでした。周囲のライティングも切られているせいか、使い古されて埃を被っているようにも観えます。これからは、後輩にあたるウインダムにハルキくんが搭乗し、主力としてヨウコさんがキングジョーに乗って活躍することになるのでしょう。後継機達の更なる活躍に期待したいと思います。

 しかしストーリーが佳境に入ってきたとは言え、最初から出張っていて人気も確立したセブンガーの退場は、勿体ないし悲しいし寂しい気持ちでいっぱいです。もしあるのなら、セブンガーの復活と最期の大活躍がすごく観たいです。

 また、今回は四次元怪獣ブルトンが出現しました。わたしがブルトンを初めて観たのは、ブルトンの初登場でもある『ウルトラマン』第17話でのことです。その当時、ブルトンは宇宙から飛来したふたつの隕石が合体して出現したものでしたが、今回もカブラギ=セレブロの手によって青と赤の石が融合させられて現れました。その初代をオマージュした出現の仕方はとても感動しました。

 ブルトンによって引き起こされる現象も凝っていましたね。無重力によって浮遊させられるユカさんと整備班の仲間達、延々とパーティー会場と階段を行き来させられるヨウコさん、マグロ丼を食べ続けることを因縁付けられるハルキくんなどは観物でした。それらが本人達が無意識に「キングジョーに乗りたくない」「マグロをもっと食べたい」と願った結果引き起こされたものだと突き止められた時は、一見ギャグに観えた展開にシリアスを垣間見ました。

 ヨウコさんはストレイジでキングジョーに乗れる唯一の隊員ですが、「人間がこんなに強い兵器を持って大丈夫なのか」と不安に思っていました。以前にも、ヨウコさんは怪獣を倒すことに対する責任について考えていましたが、そのための実力バランスに対しても思うところがあるようですね。

 一方でパーティーをひとり抜け出してカブラギ=セレブロに会いに行ったヘビクラ隊長ことジャグラス・ジャグラーは、トイレに送り込まれてしまいました。ヘビクラ隊長は確かに「ちょっとトイレ」と言ってパーティーを抜けました。そして本当にトイレに送られてしまったのです。ちょっと納得してしまったのですが、しかし考えてみれば、ヘビクラ隊長は本当にトイレに行きたかったのかも知れません。

 マグロ丼を食べ続けなければならないループを抜け出したハルキくんは、ウインダムに乗ることを試みようとして、かつて自分が父とキャッチボールをした河原にやって来てしまいました。そこに、子供の頃の自分が投げた野球のボールが転がって来、それを追って亡くなった自分の父親が登場します。わたしは、次回予告を観た時点では予想だにしなかった、ハルキくんの悩みを打開する展開がやって来たと確信しました。

 この回を観たのをきっかけに、改めて第11話を確認してみました。すると、ハルキくんのお父さんは、あの時別れ際に「大丈夫だ、また会える」と言い残していることが分かりました。キャッチボールの場面では、お父さんが居なくなることを予め示唆するように、お父さんがボールを取りに行く間が長いことを感じてはいました。

 しかし今回で全ての場面が繋がり、ハルキくんのお父さんがボールを取りに行くのに長く掛かっていたのは、ストレイジで活動する中で悩みを抱えてしまったハルキくんと話していたからで、別れ際に「また会える」と言ったのは、「大丈夫だ、(ハルキが大人になった時、どういうわけか知らないが)また会える」ということでは無いのでしょうか。

 ハルキくんは再び会えた父親に、自分の抱える悩みの答えを求めます。ハルキくんの父親は、実家に感謝状や表彰状を数多く残す消防士なのでした。お父さんは、大人になったハルキくんと同じ命を助ける仕事をする者として、「自分の手の届く範囲の命を一生懸命助ける。助けられなかった人のことは胸に刻んで忘れない」ことを伝えました。

 この出会いは、ハルキくんの悩みにひとつの答えを教えただけではなく、次に進むための励ましを与えたと思います。ある意味トラウマの原因になってすらいた父親の存在が、光をくれたのです。

 次回はまた大変なことが起こる予感がしますが、今のハルキくんとゼットなら乗り越えて行けると信じています。

『ウルトラマンZ』第15話を観ました。

 ハルキくんとゼットがふたりでベリアルメダルをセットしようとする場面に感動しました!!

 前回倒した四次元怪獣ブルトンの残した空間の歪みから、虚空怪獣グリーザが生まれました。

 登場したグリーザはいきなり第2形態で、まだまだ形態変化を残しているようでした。この怪獣は初めて出た過去シリーズを存じ上げないので、詳しいことがよく分からないのが残念です。けれども意味不明な動きと、無意味に建物群を破壊していく様子には圧倒されました。更に、ヘビクラ隊長の「(ウインダムでは)死にに行くようなものだ」とヨウコさんを諭す様子に、ハルキくんのコメント以上のヤバみを感じます。

 それを証明するかのように、ウルトラマンふたりの同時出現をもろともせず、逆に窮地に追い詰め、加勢したヘビクラ隊長のトライキング、ファイブキングをも圧倒していきました。結果、初戦でウルトラマンジードがグリーザと一体化することによって、一時的に休戦となりました。とは言え、放置しておけばジードがグリーザと同化するかも知れない緊急事態にもなったので、実質ウルトラマン側の敗北にも等しいのではと思います。

 今回の危機は、ウルトラマン無しに人類だけの力で怪獣に対処出来るようになることを目指すヘビクラ隊長にとっても急を要するものだったでしょう。キングジョーは修繕中で動けず、ウインダムしか使えない現在のストレイジの戦力では、ウルトラマンですら手こずるグリーザと互角に戦うことは無理です。しかし、下手にウルトラマンにグリーザと戦えるだけの能力を与えてしまえば、今後の自分の計画の足枷になること間違いなしです。けれどもグリーザは宇宙の無たる存在、放置するわけには行きません。ヘビクラ隊長は自分の気持ちを曲げることにもなったのではないでしょうか。

 ウルトラマンゼットの更なる進化のために、ヘビクラ隊長はベリアルメダルを保有するカブラギ=セレブロの元にハルキくんを連れて行きました。そうしてカブラギの拠点をハルキくんの手で制圧させ、カブラギを脅してベリアルメダルを入手する手助けをするのです。

 ところで事前情報では、ウルトラマンゼット・デルタライズクローの変身には、ウルトラマンゼロビヨンド、ウルトラマンジード、ウルトラマンベリアルアトロシアスのメダルがそれぞれ必要になるとありました。しかし当初、メダルは通常のウルトラマンゼロとウルトラマンベリアルでした。告知されていたメダルが一向に登場しないので、どんなストーリー上の捻りがあるのか楽しみにしていました。

 実際には、手に入れたウルトラマンベリアルメダルとウルトラマンゼロメダルが、お互いを前にして強力なものに変化するというものでしたね。ウルトラメダルはそれぞれのウルトラマンが自分の力をメダルに込めているもので、本人の意思は関係しないと思っていたのですが、ゼロとベリアル、ふたりのメダルが互いに変化したということは、既に条件反射のレベルで互いに対抗意識を持っているということでしょうか。

 新形態への変身の時、それを拒むかのような反応を示すウルトラマンベリアルメダルを押し込もうとするハルキくんの手に、自分のそれを添えたウルトラマンゼットくんの行動には感動しました。一緒に変身しようとするその様子は、初めてハルキくんの悩みが伝わった第13話での「(ハルキの悩みについて)一緒に考える」とゼットが言ったことから繋がっていると思います。ふたりは悩みや痛みを分かち合い、力を合わせて立ち向かう相棒であることを痛感しました。デルタライズクローへの変身は、彼らだからこそ成し遂げられたことでしょう。

 最後の場面で、ウルトラマンジード=朝倉リクくんの口から、「困ったひとが居るところには、いつでも駆け付ける。それがウルトラマン」という言葉が出ました。それはウルトラマン達の行動原理として当然のことだと思うし、そうであって欲しいです。けれど、それは前回ハルキくんが得た行動指針とは明らかに違うものでした。ハルキくんは自分の悩みに対する回答として、「自分の手の届く範囲の命を一生懸命助ける。助けられなかった人のことは胸に刻んで忘れない」という考えを持っていますが、今回ジードが言ったウルトラマンの行動指針よりも、助ける範囲が小さく思えたのです。前回までの行動指針のままでは、人間のままではいられても、ウルトラマンに相応しくないと思えるのです。

 これがまた悩みの種にならなければ良いなと思うし、ハルキくんとゼットには自分達なりのウルトラマン像を築いて欲しいと考えます。

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