わたしは怒りの処理が下手くそである。
一度怒ると感情を抑えることが出来ず、暴れたり、泣き叫んだりする。それによって大失敗をすることが少なくない。
そんなことが続いたので、精神科の先生と相談し、自己表現や感情の扱い方の自主練をすることになった。
適切な自己表現をするために。
そもそも、わたしは他人と上手く話し合うことに対して苦手意識がある。
日常的に交流がある相手はともかく、普段顔を合わせて話さない相手だと、自分の気持ちを表現することも難しい。自分でも知らないうちに不満を溜め込み、感情にブンブン振り回されがちである。
平木典子『改訂版 アサーション・トレーニング』日本・精神技術研究所
これは適切な自己表現をするための方法を紹介した本だ。
タイトルにある〝アサーション〟とは、自分も相手も大切にした自己表現のことで、それを行えるようになることで、〝アサーティブ〟になることを目指す内容になっている。
アサーティブなひととは、自分のことをまず考えるが他者にも配慮できる、自分も相手も大切にした自己表現が出来るひとである。恥ずかしながら存じ上げなかったのだが、そういう自分も相手も大切にした自己表現――アサーションは、行うことが人権として認められているらしい。
この本はそんな自他尊重表現のトレーニング方法を教えてくれる。
アンガー・マネジメントについて詳しく知る。
特に「怒り」の感情について上手く制御しよう、という考え方を『アンガー・マネジメント』と呼ぶ。
わたしは「怒り」についての悩みが大きかったので、以下の本にはよくお世話になった。
安藤俊介『アンガーマネジメント入門』朝日文庫
『なぜ、人は「怒り」に振り回されるのか?』という、怒りの仕組みを考えるところから出発し、比較的中長期的に怒らない技術を訓練・習得することに特化した内容。
会社で起こりやすいトラブル事例を示しながら、説明がされる。社会人向けの感が強い本だと思う。
安藤俊介『「怒り」を生かす 実践アンガーマネジメント』朝日文庫
上記の本よりも、すぐに怒りを抑えるテクニックの紹介が多い印象。Twitterでもよく散見される「怒りを感じたら、(多くのひとは理性的になれるので)6秒数える」というやり方をはじめ、些細なイラつきから頭にくる怒りまで、様々な怒りに対する対処法が紹介されている。とりあえずすぐにムカつく癖を抑えたい方におすすめ。
キーカラーが赤の『アンガーマネジメント入門』に対し、こちらは緑色が使われているのが特徴。
いっそ考え方を変えよう! そんなわたしに。
ところで昔から興味があった心理学の分野にアドラー心理学がある。昔お世話になっていた心療内科の先生がアドラー心理学を実践されていたからだ。
わたしは元々ネガティブ思考の持ち主で、劣等感の塊だった。昨今「ポジティブ思考が身に付く!」というキャッチフレーズでアドラー心理学の関連書籍が大量に売り出されるようになったのは驚きだったが、これを機会に詳しく学んでみようと思った。
岸見一郎『アドラー 人生を生き抜く心理学』NHKブックス
この本における「怒り」の感情の説明は、上記『アンガーマネジメント入門』でのものに似ている。さらに論理的に解説しているのがこの本だ。
アドラー心理学の目的論や善についての考え方を踏まえて物事を考えていると、自分を客観的に捉えて冷静になれる気がする。
また、この本でわたしは以下の文に衝撃を受けた。
このようなことをいう人もあるだろう。人間にはどうすることもできない衝動があって、いつもは冷静な人でも、衝動に駆られて暴言を吐いたり、人を傷つけたり殺したりすることがある、と。(中略) このひとは、実際には自分が人を殺したことの原因をイライラしたことに転嫁したいだけである。
感情は人を支配しない。支配された、ついカッとなった、といいたい人がいるだけである。
わたしは暴れることで他人を支配するために、怒りを理由に暴れ、泣き叫んでいただけであった。 目から鱗だった。
『アドラー心理学見るだけノート』宝島社
- 小倉広:監修
これはアドラー心理学の考え方が図説されている本。上記の本が難しいと感じた時は、こっちで簡単に確認出来る。復習したい時もおすすめ。
おわりに
以上に挙げた本は、わたしが日頃感情の対処の参考に読んでいるものである。心理学に関して浅学であるので、他に良い書籍があれば、是非教えて欲しい。
また、まだまだアサーティブになれてないところが多くあるので、これからもこれらの本のお世話になりながら、頑張って訓練していきたいと思う。
